近鉄長瀬駅から徒歩2分の菱田歯科医院です。

院長コラム
第二十三回 認知症予防の一つとして
第21回コラム  認知症を予防するということで、いろいろなことが推奨されています。そのうちの一つによく噛むこと(「30 回噛みましょう」)があります。
 でも豆腐やバナナ、柔らかく炊いたご飯などを30 回も噛めますか?途中ですぐに上下の歯が直接あたるようになってしまいます。これでは歯や歯周組織を痛めてしまうばかりです。よく噛もうととするなら歯ごたえのある食べ物を選んで食べることが大事です。
 何より大切なのは、ご自身のお口をしっかり噛める状態にしておくことです。義歯(入れ歯)もやみくもに嫌がらずに使いましょう。ご自身の歯と同じようには噛めませんが、咀嚼効率はずい分とよくなります。食べられる種類も増えます。
第二十二回 歯を抜く?抜かない?
第21回コラム  歯を失った後、歯が抜けた穴(抜歯窩)は自然に埋まりますが、元の形状には戻らないし、抜歯窩周囲の顎の骨は徐々に吸収されていきます。ですから、できるだけ抜かない方がいいとされ、歯根だけでも残したりします。
 超高齢化社会となった今、骨粗鬆症となって薬を飲んだり注射したりしている人が増えています。有名なものとしてはビズホスホネート系とデノスマブがあります。
 薬を使用していない人でも、状態の悪い歯(歯周病が進行している歯、根尖病巣ができている歯)を残しておくと、痛みが出たり腫れたり膿んだりしてきます。骨粗鬆症の薬を使用していると顎骨壊死になるリスクもあり、近年増えてきています。
 「この歯はもう抜きましょう」と言われたら、どうぞ同意して下さい。
 使用中の薬との関係もありますので、ヒアリングして計画的に抜歯します。

 また骨粗鬆症の人は歯周病が進行しやすいです。日々の歯磨きなど口腔ケアにお気をつけ下さい。
第二十一回 「コーラゼロ」は「ゼロ」だから歯に害はない?
第21回コラム  〇〇ゼロといった飲料の多くは糖質はほとんど含まれていません。人工甘味料を使用して甘味を出しているので虫歯は作りません。
 ですが、コーラゼロは炭酸飲料水です。コーラゼロに限らず、無糖のスパークリングウォーターも同じです。炭酸という酸で、歯の表面が溶けていき、歯を薄く弱くしていきます。(酸蝕歯といいます)
 この症状は歯の表面のPH が5.5 以下になると始まります。炭酸水に限らず、酸性の食べ物、飲み物、逆流性食道炎でも同じことがおこります。なので飲んだ後には水やお茶で口をゆすぎ、すぐお口の中を中性に戻しましょう。そうするとその後は、唾液がしっかりと働いて歯の表面を修復してくれます。
 人工甘味料についてはまだまだ不明の点も多いとのことです。日常的には摂取しないほうがよいと思います。
第二十回 日本人の平均被ばく量
第20回コラム   平均被ばく量= 自然被ばく量+医療被ばく量です。自然被ばくは、大地や宇宙から受ける外部被ばくと食物の天然の放射性物質や大気中のラドンから受ける内部被ばくを合計したものです。通常の生活では平均で2.1 ミリSV( ミリシーベルト) です。世界の平均は2.4 ミリSV で北欧諸国には7 ミリSVを越える国もあります。
 医療被ばくは、日本の平均は2.6 ミリSV なので、日本人の平均被ばく量は5 ミリSV 弱です。
 歯科で使うレントゲン装置ですと、パノラマで0.03 ミリSV、デンタルで0.01 ミリSV です。医科で使う全身用CT 装置で頭部をX 線撮影すると2.0ミリSV で、健康診断でよく撮影される胸部X 線は0.06 ミリSV です。東京-ニューヨークを飛行機で往復すると0.19 ミリSV です。
 SV というのは放射線が人間にあたったときにどれだけ健康に影響があるかを評価するために使う単位です。通常、人の健康に影響することが確認されている放射線量は100 ミリSV 以上です。
第十九回 トリチウム³H
(水素の同位体のうちで質量数3で最も重いもの)
第19回コラム  東電の原子力発電所の事故以後、急に有名になった放射性物質のうちの一つですね。海洋放出しようと計画しているので更に注目されています。
 原子力事故で一番の問題となったガンマ線とは、全く異なるものです。
 トリチウムは自然界に存在するので、私達は毎日「トリチウム水」を飲んでいますし、わずかですが体の中にも存在します。
 なんとなく怖いイメージのある放射能、放射性物質ですが、キュリー夫妻の発見以来、医療では安全に使われ続けています。

 むやみに怖がらずに正しい知識を身に着けたいですね。(続きます)
第十八回 熊野古道
第18回コラム  今年のゴールデンウィークに熊野古道の初心者コースを歩きました。世界遺産になっていますが、ところどころ集落がありアスファルト舗装がされているところもあります。その集落で見かけおじいさんの話です。

 シャキッとした姿勢でシャキッとしたお顔つきで、茶葉の選別をされていました。
みたところ84、5 才でしょうか。歯もきれいに自前のものが揃っていましたので、どのような手入れをされているのか尋ねてみました。
「糸よ。一本一本、糸で丁寧に歯を掃除しとる。そしたら汚れもきれいに取れるし、状態もよく分かる。」との返事。

 実はこの方、94 才で、軽トラを運転して茶畑まで行っているとのこと。
先日に免許の更新をされ、テストもらくらくクリアーだったと自慢しておられました。
第十七回 糖尿病と歯周病
第17回コラム  2019年の糖尿病学会の診療ガイドラインにおいて2型糖尿病患者に対する歯科健診を最高グレードAで強く推奨しています。

 糖尿病を発症することで歯周病の発症率や進行リスクも高まります。また歯周病は、血糖コントロールに悪影響を及ぼし、歯肉炎の重症度が高いほど血糖コントロールが困難になります。

 つまり、糖尿病と歯周病は相互に悪影響を及ぼしあいます。

 では逆の関係はどうなっているのでしょうか。
 糖尿病を治療することで歯肉炎の状態が改善されるというはっきりしたエビデンスは、今のところありません。
 ですが歯周治療はHbA1c(ヘモグロビンA1c)を低下させる効果があります。

 悪影響を少なくし、良い方向にもっていくために、歯科受診をすすめられています。

「糖尿病診療ガイドライン2019」別窓で開きますより抜粋・改変

第十六回 フッ素の摂取量
第16回コラム  日本人は昔から緑茶を飲んできました。近年は毎食お茶を飲む、という人は減っていますが、それまでは、1日500~1000ml飲んでいたとのことです。

 いろんな飲食物にフッ素は含まれていますが、緑茶には特に多く含まれていて、お茶としての濃度は0.2-0.7ppmです。なので、平均して1日の摂取量は0.5mgでした。

 また食品全体からの摂取量は1日で1.4mg程度です。

 WHOなどはフッ素を必須栄養素と考えており、成人1日あたりの推奨所要量を1.5-4mgと公表しています。

<参考>
 フッ素入りの洗口液などをお勧めすると、残留フッ素を気にされる方がおられます。洗口液のフッ素濃度は450ppm。1回10mlを口に含んで吐き出すので、口には1mlも残りません。もし1ml残ったとしてもフッ素としては0.45mg。
 うっかり飲み込んでも何ら問題のない量です。
第十五回 フッ素入りの洗口液
第15回コラム  フッ素入りの液体を口に含んでブクブクうがいをするだけで歯面のすみずみまで到達するので、歯磨きがさほど上手でない人でも効果が出やすいです。フッ素は歯の表面に多少のプラークがついていても、それを通り越して歯面に到達して効果を発揮します。

 永久歯の虫歯抑制率はフッ化物洗口50-80%、フッ化物歯面塗布30-40%、フッ化物入り歯磨剤は20-30%です。

 虫歯を作らないために、フッ素入りの洗口液+歯磨剤!もちろん丁寧なブラッシングは基本です。

 以前は、フッ素は子供が使って効果があるものと考えられていましたが、大人の歯にも効果があるとわかっています。歯がある限り、フッ素入り洗口液などを使い続けましょう。
第十四回 フッ素入りの歯磨剤
第14回コラム  虫歯予防に効果があるフッ素入りの歯磨剤や洗口液ですが、意外と正しい使用方法が知られていません。

 歯磨剤に含まれているフッ素を歯面のすみずみまで届けてやる必要があります。磨き残しがあるような磨き方だと効果は少ないです。歯間ブラシやフロス(糸ようじ)にも歯磨剤をつけて使いましょう。

 使ったあとは、フッ素を歯面に残すために、できればゆすがない、もしくは1回10~15ccの水でさっとゆすぐだけにします。

(参考)フッ素が歯の表層に取り込まれるのに約30分間かかります。それ以上の時間が経ってもさほど吸収されないので、飲食は30分だけ辛抱しましょう。
第十三回 歯周病菌のエサは何?
実は血液中の鉄分とタンパク質なのです!!
そんなものが口の中のどこにあるのかと不思議に思われるでしょう。

歯周病になっていると、歯周ポケットの内面には潰瘍ができています。潰瘍というのは上皮が脱落している状態なので、常に出血しています。歯周病菌は歯周ポケットの中にすみついているので、労せずに血の中の鉄分とタンパク質を摂取できて、歯周病菌は増殖して活発になっていくのです。

逆に、歯周ポケット内の出血が減ると、歯周病菌のエサが減るので菌は弱っていき減っていきます。そして、ポケット内の潰瘍面が修復され、出血も止まります。
けれど、一旦症状が落ち着いても、細菌は絶滅しないので油断すると再発します。

<補足>
歯ブラシをしても出血しないからと安心してはダメです。
潰瘍は歯周ポケットの内面です(A)。歯ブラシは歯肉の外側(B)を触っているだけです。
歯間ブラシやフロスを使っていて血が出るようなら潰瘍ができています。
第13回コラム
第十二回 定期健診って大切
この2枚の写真を見てください。左の写真は一見全く問題がなさそうにみえますが、右の写真を見ていただくと、・・・・・・
第12回コラム1
第12回コラム2
(写真は日本歯科医師会雑誌より)
右の写真の説明をします。
第12回コラム3
歯と歯の間の黒い部分は虫歯です。進行して歯の神経(歯髄組織)まで到達しています。
こうなると歯髄は除去せねばなりません。(いわゆる、歯の神経を抜く、という処置です)

歯と歯の間(隣接面)にできる虫歯は、初期に自分で見つけるのはとても難しいのです。
せめて年に一度は定期検診を受けましょう。
そして歯ブラシのあとにフロス(糸ようじ)を使って歯と歯の間をきれいにしましょう。
第十一回 著名シニア100人にききました
第11回コラム -PRESIDENT 2018.1.1号掲載の記事より-
老後の後悔 ジャンル別・健康編
「40代のうちからメンテナンスしておくべきだった体の部位は?」と質問に対して他を大きく引き離して堂々の1位は「歯」でした。以下目、腰と続きます。

歯には、誰でもできるとっておきの健康法があります。それは歯みがきを中心とした口腔ケアです。誰でも気軽にできるし安上がり。
でも正しいみがき方はプロに教わりましょう。そして年に1回は歯科医の検診を受けながら健康管理を行いましょう。
第十回 骨粗鬆症の薬(骨吸収抑制薬)
第10回コラム 高齢者、特に女性は、飲み薬や注射で、ビスフォスフォネート製剤が投与されていることが多いです。この薬は骨粗鬆症だけでなく、がんの骨転移や関節リウマチなどでも投与されます。破骨細胞の骨吸収を抑制することにより治療効果が出るからです。

ですが重大な副作用の一つとして、まれにですが顎骨壊死が発生することがあり、抜歯などによりさらに発生率が高まると示されています。

ですから、投与を開始する前に、すべての歯科治療を終えておくことが望ましいのです。

がん患者さんは時間の猶予がありませんが、骨粗鬆症の方は整形外科の先生から話が出たら、すぐに歯科を受診して治療しておきましょう。
(歯科医としては、定期的な受診を常におすすめしております。)
第九回 標準治療の大切さ
第9回コラム 歯の話からそれてちょっと大げさな題になってしまいました。

がん患者さんの半数近くが代替療法を利用しているとのことです。
治療可能ながんに対して代替療法を選んだ患者さんは、標準治療を受けた患者さんに比べて、死亡リスクが非常に高くなるという研究結果が発表されていました。(2017.8月.USA)

代替治療で一般的なのは健康食品やサプリメント、食事療法ですが、効果はまず期待できません。それどころか病気との組み合わせが悪いとマイナスの結果も出てくるそうです。(高額な商品も多いのですけどね)

それらが本当に「有効」なのであれば、保険適応になるはずです。
第八回 口の中にも「がん」はできる
第8回コラム 口の中にできるがんを「口腔がん」と呼びます。ガン全体の1~3%です。口腔底>歯肉>舌の順です。
お口の中に口内炎ができて、「がん」かも、と心配される方もいらっしゃいますが、口内炎は2つにわけられます。
①白くて小さい丸い形で、しみて痛いけれど、3~6日間で治る。けれどまた、疲れた時などにできてくるもの。
②白っぽいけれど痛くなくて、少し幅が広い。2週間たっても小さくならないもの。

①はがんにはなりません。ほとんどの方が1度や2度は、これになった事がおありでしょう。
②はがん、もしくは、白板症の可能性があります。

口腔がんは、早期発見できれば治る確率が高いので、②にあてはまるものであれば、歯科口腔外科を受診してください。
-大阪大学 歯学部 広報誌より-
第七回 親知らず いつ抜くの
第7回コラム  高校生から就職する迄に(理想を言えば)
親知らずとは前から8番目の歯のこと。大抵は20歳前後に出てきます。最後に生えるためスペースが足らなくて、真っ直ぐ生えずに埋もれていることも多いです。
 抜歯時に、歯茎の切開や歯の分割、歯の下の骨を削るなどが必要になる事もあります。ですから、抜歯後は当然腫れや痛みがでてきます。
 そうであっても抜歯しておいた方がよい場合、いつ抜くのが良いかというと、やはり若い時です。
 骨に弾力があり抜歯がしやすく、治りも早いです。
 人生の色々な行事を考えると、抜歯は 高校生頃から就職する迄をお勧めします。
 痛みがないと、抜歯せずにそのままにしておきたくなります。が、残す残さないの判断は難しいので、相談してください
第六回 スポーツ用マウスガードについて
第6回コラム  テニスの全豪オープン(2015)を見ましたか。ラオニッチ選手がマウスガードを装着していましたね。競技中に食いしばって歯や歯を支える骨(歯槽骨)にダメージ与えるので、それを減らすためです。
 ラグビーや格闘技の選手がマウスガードをしているのは、外傷の予防のためです。
 自分で作製するキットが1000円位で販売されていますが、適合が少し甘くなります。
 自分の歯にきっちりとあっていないと、イザというときに外れやすいです。
 マウスガードは歯や口腔内の保護のためのものです。
 歯科医院で型取りをして作ると、適合がよいので、違和感が少なく、外傷の予防効果が高くなります。
 着用することで、普段以上の筋力が出るわけではありません。
第五回 スポーツ飲料について
第5回コラム  スポーツ飲料は運動時には欠かせないものですが、思っている以上に砂糖分が入っています。
 虫歯は、砂糖を摂取すればする程できます。運動時にスポーツ飲料を飲んだからといって、歯を磨く人はいません。ですから、結構虫歯ができてしまいます。
 しかも、歯と歯の間にでき易いので気付きにくく、痛みが出た時には神経を抜かねばならない事も多いのです。
 では、どうしたら良いのでしょう。
 緑茶を少し用意しておいて、スポーツ飲料の後に口に含み、ブクブクうがいします。砂糖分を洗い流せますし、なにより緑茶には歯を強くするフッ素が多く含まれています。
 小さい頃、おやつを食べた後にはお茶を飲むように言われて育った方も多いのではないでしょうか。
第四回 抗菌性を備えた白い詰め物について
第4回コラム  『できるだけ歯を削らない、歯に優しい治療』をしていますので、白い詰め物の出番が多くなります。その白い詰め物についてです。
 「コンポジットレジン」という名の強化プラスチックです。プラスチックなので、そのままでは歯に接着しません。 接着させるための前処理が必 要となります。(抗菌性接着システム)
 前処理材として国内で十数種類が発売されていますが、その中でたった2つだけが、 抗菌性とフッ素除放能をもっています(2015年4月現在)。
 つまり、歯を強くし、虫歯の細菌を殺す性質をもっているのです。

当院はこれを使っています。
第三回 歯の神経の治療について
第3回コラム  歯の内部には、根管とよばれる細い管があり、その中に、歯根の先から入ってきている神経や血管が走っています(それらを歯髄といいます)。
 虫歯が深く進行すると歯髄が感染してしまい、元の状態には戻らないので、取り除くことになります(歯の神経を抜く、といわれているものです)。そこに根管充填材を詰めます。
 ところが、この一連の治療(根管治療といいます)の成功率は低く、経過不良になるのが25%を上回るのが現状です。ですから歯の神経をできるだけ残すということが大切になってきます。
第二回 根っこ虫歯について
第2回コラム  年をとると、再び、虫歯ができやすくなるって知っていますか?
 中年以降、少しずつ歯根が露出してきます。そこに、虫歯ができやすいのです。
 フッ素入りの歯磨剤やフッ素入りの洗口液を適切に使うと、虫歯はできにくくなります。なので、子供さんだけでなく、すべての年代の方が使われることをお勧めします。
 また、近年、カルシウムとフッ素の入ったガムも開発されました。良いですよ!(カルシウムだけでなく、フッ素も入っていることがポイントです)
第一回 口臭について
第1回コラム  原因はいろいろありますが、ほとんどの場合は、歯垢や歯石がついているためです。
 丁寧なブラッシングを心がけていても、自分ではうまくみがけない部分はあるので、プロのケアを受けると良いでしょう。